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マツリの裏

...2006/03/22 22:10...







雨の粒は大きく、そして勢いは激しかった。誰かの嘆きのように勢いは強くなっている。
滝のような雨は水のカーテンとなり、街を蒼く染め上げた。
いつも少し待てば止むはずの雨はあがらず、いつまでも降り続ける。
そんな天気がここ最近続き、寒い日には雪が混じることも。
「・・・・・ねぇ」
「ん?」
隣を歩く銀髪の男に綾香は話しかけた。
先ほどの小雨から完全に傘が必要になったため、リュックから折りたたみの傘を出して、今では差している。
「素朴な疑問なんだけど質問してもいい?むしろするから答えて」
「――――――――――」
「なんで、傘差さないの?」
細く長い傘を持ちつつ開かずにステッキのように持つ、この男が綾香は不思議でたまらなかった。
「雨は嫌いか」
含み笑いをしつつ綾香の質問を男は質問で返す。
傘を手に提げつつ、土砂降りの雨の中を平然と彼は歩く。
「寒いから嫌い、濡れるから嫌い、暗くなるから嫌い。・・・一番は痛いから嫌い。晴れればいいのに。ずっとずっとずっとずっと」
自嘲気味に笑う綾香。隣で歩く男は彼女ではなく、違う方を一転に見据える。
「・・どうかした?」
「保険をかける。どうにも嫌な予感がして、な」
「さっき言ってた人形師だけじゃ不安ってこと?あいつはジョーカーとして自覚がないみたいらしいけど」
「“鍵”の周りをうろちょろする鼠が気になる。それにあの男のことだ、紅夢に無理はさせないだろう。半分だしな」
半分、というところに少し力を入れたのは多分気のせいではない
「・・・保険っていうのは?」
「お前が表面上で俺たちに敵対すればいい」
「潜入ってこと?確かにあたしはあいつと昔接点があるけど。・・・逆スパイになる可能性もあるかもしれないことは分かってんでしょーね」
「化かし合いっていうものか」
笑みを浮かべる男とは違い、むっとした表情の綾香。彼の方とは逆の方に視線を向けながら彼女は呟く。
「馬鹿試合になる可能性もあるかもね」
「さて、な」
「それにあたしがいなくてもそっちは大丈夫なわけ?」
立ち止まり、視線をようやく隣へと向ける綾香。相手の心のうちを探るように目を見る
「・・・あんたは誰かしらを動かせばいいけど、実際にやるのは自分じゃないんだからね?」
言葉を男は返さない。何が可笑しいのか笑みを浮かべるだけ。
笑みを見、綾香も口をつぐむ。ただお互いに視線を合わせる。
「・・・・、・・・・・・」
「――――――――――」
笑みを消す男。そして一人雨の中を歩き始める。
「俺は行く。接触などは任せる。計画を一部変更だ」
背中にまで伸びる、濡れた銀の髪が揺れた時には彼の姿は消えていた。地面に染み込む雨のようにすっ、と。
一人残されるのは綾香。土砂降りの雨の中一人、歩道に立つ。
そして彼女は歩く。一人淡々と雨の中を。
「・・流石に簡単に尻尾を掴ませてはくれないということか。もしかしてあたしの思惑とか読んでるんじゃないでしょうね」
彼女は歩く。むっとした表情から一変して今では楽しげに笑みを浮かべている。
「今は乗ってあげる。だけど・・・その時が来たら、ね」
彼女は歩く。目指すは目的中継地点、神崎家


(綾香単独行動再開。時間帯としては達也達が紅夢を退けた少し後)

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